手前から、アルミノブ右用、茶ベイクライトノブ右用、アルミノブ左用
「松本さんコメント」
本山くんが超絶技巧と使って削ってくれたハンドルノブを組み立てました。
このハンドルノブは、山中漆器で使われる加飾挽き「千筋」を参考にして、その技法を金属素材とベイクライト素材で表現したものです。
細すぎて、見えにくいかもしれませんがハンドルノブの表面に細い線が数えられないほど多くありまして、それらはすべて刃物でカットして表現されております。
ここで、言わなくてもいい説明をしますと、一般的な職人さんではできません。
やろうと思わないでしょう。
工業の世界は、安く作ることは得意ですが、こういう難しい加工に挑戦してやろう、という心意気を持つ人は、シーラカンス程度かな。
ですから、この千筋が入ったノブに触れられるのは、本山くんが興味を持ってくれて、実際に加工までしてくれたからなんですね。
これって、ものすごくラッキーなことなんですよ。
私たちは、触って風合いを楽しむことが出来るのですから。