待望とは無縁のプラグだと思っていたら、最後にリリースして以来10年も経つと中には物好きもいるようで、控えめで様子伺いのような再リリースを望む声をちょくちょく耳にするようになりました。長い間に少しずつ降り積もったそんな声を、いよいよ形にすることにします。

　このプラグはしかし確かに面白い。ターンしつつチャプチャプとその場でアピールもするし、ポップ音だって奏でられる。リトリーブすればその浮力を生かしたなんとも言えないひょうきんな泳ぎを披露する。思うようにいかないこともないことはないけれど、その気になれば捕食音だって発することが出来るし、キックバックだってやってのけるのです。

　決して多いとは言わないけれど、ユニークなシェイプも含めて、そんなこのプラグを好む人がいるのは事実。そういう意味で言うと、使い手を選ぶプラグなのかもしれない。

　基本的な部分では変わりませんが、素材をより軽いアユースにし、その浮力をいくらか制御しバランスをとる意味もあって、以前にはなかったウェイトをフロントリグの奥に仕込みました。これでかなりアクションはし易くなっていますし、泳ぎもかなり上手になりました。